長政研レポ−ト vol.28  麗日号 議会報告

 

<平成191214()経済警察委員会 質疑抜粋>

(長坂)一家3人殺害事件が閑静な住宅街、和歌山市宇須で起きた。最近家族や親族の殺害事件が頻発しているが、こうした事件の発生状況は?

(県警)平成になってから内縁関係を含む親族間による殺害事件(未遂、無理心中を含む)を見ると、本県も全国的に増加傾向にある。平成元年からの5年間は10数件であったが、以降5年間ごとに見ると20件を超えている。

(長坂)こうした事件の原因や動機で特徴的な点は?

(県警)親族間・兄弟間・親子間のトラブル・健康問題・飲酒問題・長年の確執等千差万別である。

(長坂)こうした事案の相談対応は?

(県警)相談窓口として、警察本部に警察相談課、警察署に警察相談係を設置し、それぞれに警察安全相談員を配置して、執務時間中対応している。時間外にも、当直勤務員で対応しているので24時間相談を受理している。また悩みを持つ方がいつでも気軽に相談できるよう、全国短縮番号で#9110という専用電話を設けている。これら利用促進を図るため広報活動を展開している。

(長坂)こういった家庭内の問題についての相談は?

(県警)いわゆる家庭内問題として相談が持ち込まれているDVや児童虐待、それから家庭不和等をまとめて、平成18年中に16,136件の相談件数があったが、そのうち228件がそういうものだ。平成1911月末については、13,254件の相談件数の中で239件が寄せられている。家庭内事情に関する対応としては、相談内容を聴取する過程で、いわゆる緊急対応しなければいけないもの、例えば犯罪を構成する内容のもの、あるいは犯罪が行われようとしているものについては、最優先で対応することとしている。そのような相談を受理すると、即管轄の警察署に連絡し、警察官が現場急行して現場対応をとっている。

 (長坂)フォルテワジマのオープンだが、国土交通省の「暮らし・にぎわい再生事業」ということで、県も1億円を投入した施設だが、この事業に県として具体的にどう関わり、どのように位置づけているのか。

(商工観光労働部)この事業は、和歌山市を代表する商店街の一つ、ぶらくり丁の核でシンボル的な旧丸正百貨店ビルを再生する事業で、市の中心市街地活性化基本計画の目標達成のための主要事業に位置づけられており、この再生によって集客力の向上による賑わいの復活や雇用の創出など中心市街地の活性化に効果があり、和歌山市の他の事業や、他の市町村への活性化の取組みに好影響をもたらすことが期待できるということで、平成189月議会で補正予算を承認いただき実行したものだ。

(長坂)県の関連組織や団体が入居する予定は?

(商工観光労働部)旧丸正百貨店ビルの中に県の機関が入る予定はない。

(長坂)とにかく県費を使っているのだから、中心市街地活性化の代表的なモデル事業として、今度こそ成功するように県としても積極的に関わっていただきたい。