長政研レポ−ト vol35号 流燈号 議会報告

 

324日〜26日 韓国視察研修>

 県議会のわが会派真わかやまで韓国の港湾・空港戦略について視察してまいりました。和歌山港とも週1回の定期航路を持つ釜山港も東アジアのハブ港を目指した国家戦略のもとに果てしない規模の新港を拡張中でした。その後釜山市内の食品市場を視察し、店で生たこ、生牡蠣、そして活ひらめを捌いてもらって舌鼓を打ちました。値段は日本の半額くらいでしょうか。翌25日仁川国際空港公社にて仁川国際空港の進捗状況・将来像をうかがいましたが、これも東アジアNO.1の空港を作って人・物の流れを一挙に掌握しようという韓国の国家戦略が明確に打ち出されたもので、島々を埋め立てて大きな空港島にしており、多大な漁業補償もあったでしょうが、毅然と計画が進んでいます。日本のように地域の要望で各都道府県に空港を建設するのではなく、作るなら徹底的なグローバル化された展望で一大ハブ空港を建設し、公社職員の皆様も英気をみなぎらせておりました。その後仁川港も見学しましたが、この港も主に中国をターゲットとしてきちんと国際ハブ港湾釜山港と役割を分担して港湾を拡張中でありました。翌日は清渓川(チョンゲチョン)の河川改修の研修です。昔は生活排水の下水道代わりの川、川岸ではスラム街、この川を暗渠化して高架道路を完成させたものの、清渓川復元の世論を受け、高架道路の撤去、河川の復元工事で水質浄化され、市民の憩いの場となりました。夜のライトアップは見ごたえもありました。こんなことが国策でできるのが今の韓国です。日本も考えさせられることが大いにありと痛感した次第です。

 

<平成22519日〜21日 日華議連台湾視察研修>

 大江参議院議員の太いパイプで、李登輝元総統、王金平立法院院長、そして蕭万長台湾副総統へお会いしてお話をうかがうことができました。李登輝氏は、「台湾は自主性を持ちつつ、台湾の文化をこしらえ上げて、世界に認められないといけない。台湾と日本は共同体として再構築を図るべき。観光産業・教育交流・青少年交流をすべきだ。日本は積極的金融政策として、4%インフレを作るべきで、それによって国民の一般的な気持ちも変わってくる。指導者たるものは「まことの精神」、相手に分かる言葉で話をすべきだ。台湾は今の中国にないものを作るべきだ。台湾は日本の植民地時代にルールを作ってもらった。権威主義的姿勢は捨てるべきだ。政治は直線でものを考えず、回り道しながらでも進んでいかないといけない。我慢、忍耐力、勇気と心の平静さ、すなわち「武士道」が大事だ。何が民主的かと考えるに、考え方は個々にあり、人の話をできるだけ聞いて、個人と公けをきちんと区別すべきだ。中国はGDPで日本を超えたが、1人あたりで行くと中国は3千ドル、日本は28千ドルを超えている。」と歯切れのいい知日家らしいお話でした。台湾立法院院長王金平氏は「2004年の和歌山県議会で台湾へのノービザ入国を日本で初めて意見書採択してくれ、国を動かしてくれた。台湾と和歌山県で姉妹友好都市関係を結びたいのでよろしく」と語っていただきました。台湾総統府副総統蕭万長氏は「台日正式な外交関係はないが、実質的には非常に密接だ。台湾からの訪日はノービザのおかげで125万人、和歌山県へも年間32千人が訪れている。来年は中華民国建国100周年であるので、和歌山県の方にもぜひお越しいただいて、和歌山県のすばらしさを台湾人に紹介してはどうか。」とお話されました。台湾市議会も訪ねて、秦さんという女性の会派代表からお話を伺いました。「台北松山空港と羽田空港の直行便ができたが、もっと和歌山と近いところで直行できればいいのに。和歌山県の温泉もいいが、こちらの温泉も有名だ。今11月台北で国際花博があるのでぜひ来てください。」とのことでした。私も日通社員時代に台湾の大同(TATUNG)社の日本からの輸出船積窓口をしていたことがありましたが、電子工業では世界のトップクラス、自転車工業もりで、日本を脅かす経済成長を成し遂げています。台湾との友好カードは日本外交にとっても大事な意義を有するものと思います。

 

<平成226月県議会 経済警察委員会>

(長坂)5年後「紀の国わかやま国体」において、県外から来られた選手団、周辺の世話役や応援団、サポ−タ−の方々に少なからずお金を落としていっていただきたいが、観光促進とか特産物等の物品販売戦略等の取組みは?

(商工観光労働部)国体はビッグチャンスと考えている。国体開催基本構想において、県内外から参加者が集う国体をマ−ケティングの視点で捉え、県産品の消費拡大やブランド化の推進、スポ−ツ合宿を切り口としたプロモ−ションの展開など、新たなビジネスチャンスを開拓する旨定められている。観光地の魅力アップやメディア・エ−ジェント等に対するプロモ−ション活動に加え、観光施設の整備に対する支援や観光者へのおもてなし意識の高揚、接遇能力の向上に取組んでいる。傘下団体に対してキャンプ地などのスポ−ツ活動の拠点として利用いただけるよう、施設や宿泊施設等のPR、コンベンション開催の要請など、選手、観戦者の個人はもとより、関係団体が和歌山県内の様々な観光地を訪れていただけるよう、プロモ−ションを展開する必要があると考えている。商工観光労働部としては部長が国体庁内推進連絡会委員、和歌山県観光連盟が国体準備委員ということで、主体的に参画している。

(長坂)例年水難事故は和歌山県下、特に和歌山市内でどれくらいあるか。

(県警本部)県下における過去5年間の発生件数を平均すると36.6件で、死亡者は18.6人であり、和歌山市内での平均発生件数は11.6件で、死亡者は3.4人になる。

(長坂)水上警察はどんな活動をしているのか。

(県警本部)本県の水上警察活動は、マリ−ナシティに設置している和歌山西警察署水上警備派出所を拠点にして行っている。警察用の船舶を運用し、海域や河川における水難事故防止のための広報啓発活動や水難者に対する救助活動、また、船舶職員法や船舶安全法の違反者に対する取締り活動及び密猟者に対する取締り・警戒活動を行っている。

(長坂)特に夏場など、船で絶えず巡回する必要があると思うが、陸と海兼務で中途半端にならないのか。

(県警本部)水上警備派出所では、季節を問わず、沿岸部における水難救助活動や違法行為に対する警戒・取締り活動を行っている。特に水難事故が多発する夏場、和歌山市内の片男波等の有数な海水浴場には大勢の海水浴客や水上オ−トバイ等を含むプレジャ−ボ−トが多数航行するため、水上における船舶に乗船したパトロ−ル活動を強化している。季節的な要素や海上における状況等を充分勘案しながら、勤務員の効率的な運用を図っている。

(長坂)水上警備では船のエキスパ−トが必要だが、どのように警察官を配置しているか。

(県警本部)船舶免許を所持していることはもちろんのこと、海上での違反行為等の取締りに当たるため、船舶操縦の経験者等の配置に配慮している。

(長坂)水上警察は船を縦横無尽に捜査できるような専門家が必要だからそういう人材の養成もよろしくお願いしたいし、中途半端にならないよう要望する。

(長坂)最近警察の防犯メ−ルによく入ってくるが、引ったくり、すり、自販機荒らし、自転車盗、痴漢、身体の露出、車上荒らし等街頭犯罪に対してどんな対策をとっているのか。

(県警本部)手口別では、引ったくり(56件、前年比+37)、街頭における強制わいせつ(23件、前年比+18)、自販機荒らし(61件、前年比+4)等が前年比で増加しており、犯罪の前兆事案である子どもに対する声かけやつきまとい事案も後を絶たない状況だ。警察においては、犯罪検挙と抑止を両輪として活動強化しており、本年5月末までの刑法犯の検挙件数は、1633件で前年比180件の増加、検挙人員についても、1040人で前年比75人の増加となっている。犯罪を防止するため、特に制服警察官によるパトロ−ル活動を強化し、民間ボランティア団体等と連携し、子どもや女性を犯罪から守る対策も強化している。自転車等やオ−トバイ盗、空き巣等の被害を見ると、本県において施錠率が極めて低く、あらゆる広報媒体を活用して県民の防犯意識の向上に努めている。

(長坂)交番勤務の警察官の昼間・夜間のパトロ−ル方法、システムについてうかがう。せっかく見つけた不審者や犯人を取り逃がさないような工夫はどうか。

(県警本部)交番勤務員については、管内において日々発生する事件・事故の検挙・抑止を図るためのパトロ−ルを主とした活動を行っているが、きめ細かなパトロ−ルを行うため、原則として徒歩や自転車によることとしている。しかし犯罪や事故の発生状況等を勘案して、自動二輪車や「ミニパト」と呼ばれる小型警ら車等により行う場合もある。昼間においては原則単独で、夜間においては複数の警察官でのパトロ−ルを原則としている。現に犯罪を犯した者や不審者に対する職務質問等の際、逃走されない呼び止めや停止要領についての技術向上も図っているが、万が一取り逃がした場合は、直ちに警察署や警察本部通信司令室に無線等により即報し、場合によっては緊急配備を実施するなど、組織的に犯人等の検挙体制をとっている。

(長坂)万一逃亡した犯人の追跡捜査として、要所要所への防犯ビデオの設置・活用状況はいかがか。

(県警本部)警察では、和歌山市と岩出市に街頭防犯カメラを設置している。和歌山市内ではアロチの「柳通り」に6台の街頭防犯カメラを設置し、平成2141日から運用を開始している。岩出市内では通学路に街頭防犯カメラ25台を設置し、本年3月1日から民間ボランティア団体に管理を委託して運用開始している。このほか、商店街や自治体が独自で設置しているところもあり、コンビニや民間駐車場等においても設置が進んでいる。街頭防犯カメラを設置したところは、犯罪の抑止効果が顕著に現われている。ひき逃げ事件や重要犯罪が発生した際には、犯人の特定や犯罪の確認等の事件捜査にも活用している。

(長坂)最近閑静な住宅街、特に高齢者の多い地区は街頭犯罪のタ−ゲットになっているのではないかと思う。ぜひ住宅街でも街頭犯罪が起こりやすい地点に防犯ビデオの設置を検討いただきたい。

 

<平成222月県議会 一般質問>

1.      景気対策と雇用対策について

(長坂)日本経済は、鉱工業生産の水準は昨年末時点でピ−ク時の77%に過ぎず、低迷を続けている。賃金は1998年の水準から2008年では7.6%も下落し、2009年に入ってからは断続的に3%近い減少が続いている。家計の貯蓄率は1990年の15%弱から2007年には2.2%にまで下落し、この水準はヨ−ロッパ主要国が10%程度であるのと比べ著しく低くなっている。これは収入が下がったために貯蓄を食いつぶしているのであり、このことも消費の足を引っ張っているのではないか。失業が増え、賃金が減った。国内需要も盛り上がらないわけだ。和歌山県は、平成22年度当初予算案において、県税、特に法人2税が平成21年度に比べて49.1%減の115億円と半減するなど自主財源の中で県税収入が754億円と前年比17.6%減と落ち込んでいる。県債は1036億円と1.4%増で、県債残高が平成22年度末残高見込みが9036億円と膨れ上がっている。県の平成21年分貿易額は輸出入とも過去最大の落ち込みを記録した。輸出額は前年比33.0%減、輸入額は同45.9%減である。本県は中小零細企業が多いとともに、輸出関連企業も円高で大幅減収にあえいでいる。景気浮揚の即効薬はなかなかないが、農林水産業といった一次産業の中で本県の特産・特色を生かした振興策に力を注ぐのも一つの方法ではないか。その一次産品を利用できる食品産業は景気悪化の中でも不況に強いといわれる比較的安定した産業の一つだ。加工を加えて付加価値を上げたいものだ。和歌山県として喫緊の問題である景気・雇用対策について今後どう取組むのか。

(知事)県内企業の大半を占める中小企業の活力向上、安定的な雇用確保が県経済の浮揚につながる大切な視点だ。県としては急激な景気悪化に即応して緊急経済対策本部を立ち上げ、中小企業の資金繰り支援や、「和歌山で働きませんか」等の一連の雇用プロジェクト、あるいは緊急雇用・ふるさと雇用の両基金を活用した雇用対策などを鋭意進めてきた。産業別担当者制度等を活用して県内業況把握にきめ細かく努めながら、県制度融資拡充などで引き続き中小企業の資金繰りに万全を期すとともに、両基金を活用して、離職者向けの雇用機会の創出や高校生の就職支援策などの雇用対策を機動的かつ積極的に講じてまいりたい。県としては、エネルギ−・環境やバイオなど先端的産業分野における先駆的技術開発を支援するとともに、本県の豊かな農林水産物といった地域資源を活用した、食品加工分野等での新商品の開発支援や農商工連携の促進、優れた県産品の県外、海外への販路拡大支援など、本県産業の活力を創り、安定的な雇用創出につながるよう積極果敢にがんばっていく。

 

2.和歌山県のがん対策について

(長坂)和歌山市のような都市部においては地域の各連絡所・支所や集会所で保健師、それに医師や看護師にも協力いただいてがん検診の必要性を講演いただくミニ集会を開催して、がん検診率を上げる努力をしていくのはどうか。これを全市に広げれば集会の前と後ではずいぶん受診率も変わってくるのではないか。

ぜひ県立医大や医師会と連携のもと、各市町村へがん検診の地域での普及啓発集会を呼びかけていただきたい。

(福祉保健部長)地域での医師などによる出前講座等についても、「地域・職域連携協議会」を通じ積極的に取組んでいる。今後ス−パ−、銀行等、企業の顧客窓口を通じた効果的な啓発、企業自らの取組みの促進、また多くの人が集まる地域、施設等での講演会や広報活動をきめ細かく展開することにより、さらなる受診率の向上を図っていく。

(長坂)抗がん剤治療の専門家が腫瘍内科医である。昨今全国でがんの専門医を育成することが盛んに行われているそうだが、和歌山県において、国のがん対策推進計画にもあげられている病理医、放射線治療医、腫瘍内科医の養成は進んでいるのか。またがん拠点病院にそれぞれ十分配置されているのか。

(福祉保健部長)各がん拠点病院において集学的治療や緩和ケアの提供を行うため、がん専門医等の育成確保に努めてきており、特に県立医大においては、放射線療法、化学療法、病理診断や緩和ケア等のがん専門医を育成するため、国の「がん専門医臨床研修モデル事業」や「がんプロフェッショナル養成プラン」に取組んでいる。各がん拠点病院への専門医の配置状況は、がん診療連携拠点病院の指定要件である放射線療法や化学療法の専門医の配置基準を満たす診療体制を有しているとして、過日国の承認を受け、拠点病院の指定更新がなされたところだ。

 

3.      防災について

(長坂)災害時にはまず自分を、家族を守る「自助」、そして要援護者を助けてご近所と協力し合う「共助」が大切であり、日頃の自主防災訓練の取り組みは大きな意義がある。最近突発的な災害の起こる頻度が高くなっている。災害発生でパニック状況にある中、自助・共助をカバ−する「公助」の必要性は大きなものがある。行政そして地域の議員は警報が発令されたらすぐに現場に向かう、地域住民の先頭に立って被害を最小限に食い止める、その姿勢が問われると思う。「公助」の観点から、大災害時の総司令官としての仁坂知事の心構えを問う。

(知事)災害発生時、危機管理局を始め関係職員もそれぞれの部署や現場で懸命に取り組んでいるが、特にトップである私の役割は大変大きいと思う。今までも大規模な山林火災、水害などの際には、主として南別館の防災センターに陣取って陣頭指揮をとってきた。先日市町村長と一緒に「トップセミナー」をやって、京都大学防災研究所の川田先生のグループに来ていただいて、危機の時にトップはどうあるべきかをシミュレーションとともに勉強した。今後も大規模災害時の折には、私が先頭に立ち、迅速かつ的確に対策にあたっていく。

(長坂)避難勧告が出るまでは避難しなくていいと思っている人が圧倒的に多く、勧告や指示が出ても今回のチリ津波において実際に避難した人はわずかであった。災害対策基本法では避難勧告をはじめ、住民に情報を伝える責務が市町村に集中している。県当局においては緊急時には市町村に避難勧告するよう指示したり、自ら勧告や指示を行うことはできないのか。

(危機管理監)県は総合防災情報システムなどを活用して、市町村が迅速かつ適切に避難勧告や避難指示を行えるよう情報提供を行っていて、今回の津波情報では避難勧告等の適切な実施や住民への周知を図るため、警報発表後直ちに、沿岸市町に対しその徹底を要請するとともに県としても防災ヘリや県警ヘリの他、海上保安庁などと連携した警戒広報を行った。避難勧告等は、住民の安全にかかわる最も重要な事項なので、今後とも市町村と連携し、迅速かつ適切な対応がなされるよう取組んでいく。

 

<平成222月県議会 経済警察委員会>

(長坂)県指定史跡水軒堤防だが、「水軒の浜に松を植える会」が和歌山県紀の国森づくり基金活用事業の中で、地元中学生も巻き込んで水軒堤防付近に松の植栽活動を行っており、この地に歴史公園を作るという目的のもとに県市の協議会を立ち上げことになっているようだ。昭和40年代、水軒の浜が埋め立てられた頃、県と市で水軒公園をつくるという文書があったと聞いているが、実際はどうなのか。

(商工観光労働部)公営企業課で文書を探したがなかった。ただ、和歌山市に資料を見せてもらったら、都市計画審議会の議事録の中で、昭和38年から行われた和歌山南港木材港の埋立てに伴い、その代替施設として県は秋葉山プールを、市は水軒公園を整備するという部分があった。それを受けて市は、事業を行うにあたって当時の建設省に都市計画公園変更申請書を提出した。その申請書の中の財政計画の欄に「水軒公園の事業費については県企業局の寄付金を持って施行するものとする。」という一文が見受けられたが、それだけであり、公園の費用負担に関する文書は県にも市にもなかった。

(長坂)住民が水軒堤防から歴史を学ぼう、かつての水軒の浜の松林をよみがえらせて、市民・県民の憩いの場を作ろうという活動をしているのだから、改めて和歌山市の都市計画に基づいた市の公園事業としてお願いをする必要があると思っている。歴史公園として学びの場所であり、観光振興にもなるので、県教委や港湾整備課にも支援をいただきながら、今後商工観光労働部からも相応の支援をいただきたい。